カルロスゴーン氏の会見が1月8日の22時頃から開かれました。
今回はゴーン被告の記者会見の内容全文、ライブ中継の動画をまとめました。
そして、ゴーン氏が語った陰謀の黒幕や日本政府の関係者についてもご紹介します。
目次
ゴーン被告の記者会見の内容全文
①カルロスゴーン被告の主張

- レバノン人に会うことを誇りに思う
- 私の味方はレバノンです
- 2018年11月から自由を奪われてきました
- 無期限で独房に入れられた
- クリスマスも新年も1人だった
- 告白をしろと検察に言わされた
- 私の人権と尊厳を奪われる事態だった
- 国連の定めた規程に則るものでした
- 私は逮捕されるべきではない
- なぜ日本を脱出したか話したい
- 皆さんに真実を見つけられるように
- 日本の司法制度について抗議したい
- 家族に感謝します
- 家族も想像しがたい苦しみを受けた
- 私は不当な訴追から逃れた
- 私は正義から逃れたわけではない
- 有罪率99.4%の司法制度のもとにおかれた
- 外国人の有罪率はもっと高い
- 私に対する起訴は根拠がない
- 検察は誤った情報を流した
- 全ての起訴内容は中傷キャンペーンでしかない
- 2016年に西川氏にCEOを引き継いだが業績は落ちた
- 私は日産とルノーをより強い企業にするため統合を進めた
- 西川氏・豊田氏らが主要な人物
- 政治家はレバノン政府に迷惑かけるので名前は伏せる
- 彼らが私に対する拘束劇を画策した
- 私に対する画策があったときに気付かなかった
- 逮捕され5時間で小菅の小さな独房に入れられた
- 事前に日産と検察の間でさまざまな準備が行われた
- 私が逮捕されたのは支払われてもいない報酬について
- 誰も英語フランス語を話すことなく取り調べを受けた
- 130日間 独房にいた 30分間だけ外に出られた
- 週2回だけシャワーを浴びた
- 子供やいとこ妻と会うことができなかった
- なぜ会う必要があるのかと聞かれた
- さまざまな予備審問を受けたがボスは地検検事で判事ではなかった
- 基本的な人権とはるかにかけ離れた裁判だった
- スピーディな裁判は基本的人権
- 私は人質となった
- 指揮をとるのは検察官
- 検察のルール違反に申し立てをしている
- 日本では有罪になるものがテネシー州では違う
- 私は利益を得たが会社にとっては損失になっていない
- 友人ジュファリ氏は全く問題ない
- 私のサインだけで支払われる金はない
- ゴーンが自由に金を使い友人に支出したというのは間違い
- 日産は中東進出でディーラーにインセンティブを与える必要があった
- 日産の金がクマル氏の懐に入ったということはない
- 日産の市場価値は私の逮捕後100億ドル以上下がった
- ルノーの株主として私は心配している
- 日産・ルノー・三菱自動車の市場価値が下がった
- ベルサイユの問題でも非難されている
- ベルサイユでの誕生会批判は人格攻撃
- リオやベイルートの家は全て日産のものだ
- 西川氏とケリー氏のサイン入り文書がある
- 日産・ルノー三菱自動車連合は消滅し利益も消えた
- 私は全ての起訴内容について無実だ
- 私は日本を愛している 正義を求めたから日本を離れた
- 私は強欲な独裁者と言われているが心から日本を愛している
- 私は日産を復活させたし東日本大震災でもいち早く戻ってきた
- この会社を日本を愛しているのになぜ悪役にしたいのか
②ゴーン被告に対する質疑応答

- 日本逃亡の経緯は迷惑をかけるので話さない
- これからたくさんの書類を公開していく
- 世界的な防衛戦略をたてていく
- 政治家にはならないがレバノン政府に助言することはあるだろう
- 友好的な立場をとろうとしている
- 今後数週間でどうやって嫌疑を晴らしていくか私の行動を見て欲しい
- 私はミスター不可能といわれてきた この状況でも嫌疑を晴らしていきたい
- レバノンでは私は囚人であるとは考えていない 喜んでここにいる
- 長期的にレバノンに滞在する用意がある
- 日産とルノーの合併で私はバランスをとろうとしていた
- 日本政府のトップが関与しているとは思わない
- 裁判は公正な裁判を受けられるのならばどこの国でも応じる
- 私は日本で尊敬されているビジネスマン
- 保釈中の逃亡は違法かもしれないが日本の検察も違法行為をしている
- このような状態になったことは後悔している
- 会見から日本のメディアを締め出したわけではない
- 現在の日産の状況は西川氏の責任
- 日産とルノーの合併ではなく独立性を担保しようとした
- ルノーの責任者としてイスラエルを訪れたことはある
- 日本の司法制度について私は権利を持っていると思う
ゴーン被告の記者会見のライブ中継動画
以下は、ゴーン被告の記者会見のライブ中継の動画です。
前半のゴーン被告の主張が1:18:03まで、後半の質疑応答は1:34:21頃からスタートしています。
【ゴーン被告の会見の内容】豊田氏が陰謀の黒幕?

ゴーン被告は会見で、クーデター(陰謀)に関与した人物として以下の5名の名前を挙げていました。
- 西川広人前社長
- ハリ・ナダ専務執行役員
- 豊田正和社外取締役(経済産業省出身)
- 川口均前副社長
- 今津英敏元監査役
ただ、豊田氏ら5名については以前から日本でも報道されていたので、それほど新しい情報ではありません。
【ゴーン被告の会見の内容】日本の政府関係者の関与は?

ゴーン被告は記者会見では日本の政府関係者の関与に関して、以下のように語っていました。
- クーデターは日本政府の関係者もいるがレバノン政府に不利益を与えるようなことはしたくないため、今回は言えない
- 日本政府のトップが関与しているとは思っていない
ただ、経済産業省出身の豊田氏が5名の中に含まれているので、政府関係者は経産省の人間ではないかと言われています。
ニュース23星さんは、ゴーンが言わなかった日本政府関係者の件にちゃんと触れている笑。経産省、とも言っている。
— TOKYO DEMOCRACY CREW (@TOKYO_DEMOCRACY) 2020年1月8日
ゴーン被告の記者会見の内容まとめ
以下にゴーン被告の会見の内容をまとめます。
- ルノーと日産の合併阻止が目的
- 日産役員、検察、日本政府がグル
- 日産の西川元社長、豊田社外役員のクーデター
- 政治家はレバノン政府に迷惑かけるので伏せておく
今回のゴーン被告の会見は、「日産や日本を愛していた」といった同情を求めるような主張が多くかったです。
そのため、大掛かりな会見にしては内容が薄かったという声が多いようです。
ただ、ゴーン被告は「今後数週間で嫌疑を晴らしていく」と語っていたので、今後の報道に注目したいと思います。